永遠の就活生のブログ

企業研究・ビジネス書の要約などをまとめていきます。

ドン・キホーテホールディングス

ドン・キホーテホールディングス


何をする会社?

 総合ディスカウントストアを中心に小売事業(傘下の長崎屋によるスーパーマケット事業など)やテナント賃貸事業、自社開発商品事業などを行なっている。


会社の強み・特徴

 ドン・キホーテには年間約4億人もの人が訪れ、高い集客数を誇っている。また、2018年度8月発表時点で29期連続増収・営業増益を達成している。

 ROE(株主から預かったお金でどのくらい効率的にお金を増やしたか示す指標。数字が大きいほど良い。)は13.3%であり、これは同業のイオンで2.15%セブン&アイ・ホールディングス7.61%と比べると驚異的な数字であることがわかる。

 また、小売店でありながら、オリジナル商品の開発も手がけており、(2009年に「情熱価格」から発売された690円のジーンズなど)売り上げは全売り上げの約10%を占める908億円を記録している。


 ドン・キホーテの強みを『ドン・キホーテだけが、なぜ強いのか?』で坂口孝則氏は7つのポイントで示している。

1. 圧縮陳列 …商品を圧縮して陳列することで多くの商品を同時に顧客に見せることができる。ゴチャゴチャした商品の中から欲しいものを探すことによって顧客はトレジャーハント的な愉悦を感じることができる。

2. 深夜営業 …他店が営業しない深夜も営業することでより多くの顧客を獲得できる。また、深夜は酔った顧客が面白がって商品を買ってくれる。

3. インバウンド戦略 …インバウンド消費とは訪日外国人による国内での消費活動を示す言葉。日本語、英語、中国語、韓国語、タイ語の店内放送を流し、店内のPOP(広告)にも様々な言語を用いることで外国人の日本商品の購買を促進している。

4. 現場委譲、POPまで各店で作る機敏性 …店舗毎に商品の仕入れなど権限を現場に委譲し、臨機応変かつ地域に即した現場作りを行なっている。

5. PB(プライベートブランド)力 …消費者の需要を把握し、自社ブランドの商品を店頭に並べることで売り上げの増加と販売コストの削減を実現している。

6. 食品領域の強み …総合スーパーである長崎屋を傘下に入れ、食品販売のノウハウを手に入れている。食品は小売事業のうち33.1%の売り上げを占めている。

7. 異空間演出力 …CVDAと呼ぶ店舗づくりを志向している。CVはコンビニエンス(便利さ)Dはディスカウント(安さ)Aはアミューズメントを示し、買い物自体をエンタメ化しようと試みている。


感想

 店舗を見ると、たくさんの商品がゴチャゴチャ並んでいて見辛いなと思っていましたが、それらに理由があることに驚きました。また、深夜ビジネスの開拓者であったことにも驚きました。(コンビニエンスストアが深夜営業を取り入れるよりも早かったそうです。)
 最近ではユニーのスーパーマーケット部門を買収しました。小売業者の売り上げ第4位となり、飛ぶ鳥を落とす勢いで成長しており、これからが楽しみな企業だと思いました。


参考文献

ドン・キホーテホールディングスホームページ(http://www.donki.com
・ 『ドン・キホーテだけが、なぜ強いのか?』 坂口孝則 株式会社PHPエディターズ・グループ (2018/11/30)